「マネージャー研修再考」

「コア人材としての「軸」を作るには?」
布留川 勝 グローバル・エデュケーション代表取締役
布留川 勝(ふるかわまさる)氏
事例発表:『メンタルヘルスを考えた
「働きやすい企業」への取り組み
宮之原 隆 日本オラクル株式会社 人事本部 シニアディレクター
宮之原 隆(みやのはら たかし)氏
プログラムのご紹介:
「メンタルマネジメント・コミュニケーション研修」
脇田 啓司 グローバル・エデュケーション講師
脇田 啓司(わきたけいじ)氏
「第35回グローバル人材育成研究会」のご報告
日時
2009年6月22日(月)14:00〜18:00
会場
渋谷サンスカイルーム 5A室

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SUMMARY 〜概要〜

「第35回グローバル人材育成研究会」のご報告

2009年6月22日(月) 14:00〜18:00

第35回の今回は、『マネージャー研修再考: マネージャーとしての軸、コミュニケーション、メンタルヘルスの 課題への取組』と題し、日本オラクル株式会社より人事本部シニアディレクターの宮之原氏をお招きし、そして脇田講師と共に、3部構成でお送りしました。23名の会員の方々にご参加頂き、大盛況の研究会でした。

    

第1部
『コア人材としての「軸」を作るには?』

国内でもグローバルでも変わらずリーダーシップを発揮し、成果を出せるタフな人材をコア人材とした場合、そこに求められる『軸』とは?弊社代表の布留川より、ケーススタディとコア人材のグローバル化研修3種類における事例紹介を通して、求められる『軸』を考えるセッションを行いました。

第2部
事例発表『メンタルヘルスを考えた「働きやすい企業」への取組』

日本オラクル(株)人事本部 シニアディレクターの宮之原氏をお招きし、日本オラクル様では、「仕事・環境・人」の3つのアプローチからいかに、メンタルヘルスを考えた働きやすい企業を実現しようとされているのか、そのお考えを伺いました。そしてその要となるマネージャー層向けの研修である脇田講師の「メンタルマネジメント・コミュニケーション」の導入事例と変化など貴重なお話を頂きました。

第3部
プログラムのご紹介:「メンタルマネジメント・コミュニケーション研修」

マネジメント向けトレーニングとして、自己理解・他者理解・相互理解、コミュニケーション、そしてメンタルヘルスの正しい知識と対処法まで含めた総合的な気づきを得られるプログラム「メンタルマネジメント・コミュニケーション」。脇田講師のユーモアあふれる軽快な解説とともに、「認知の傾向」、「メンタルヘルスの基礎知識」など大切な気づきにあふれる研修の一部をご体験頂きました。

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FORUM REPORT 〜研究会の様子〜

第1部
『コア人材としての「軸」を作るには?』
布留川 勝 グローバル・エデュケーション代表

コア人材の2つの基軸とは?

『コア人材の2つの基軸とは?』 ~マネジメント軸とグローバル軸を考える
国内外を問わず成果を出せるタフなコア人材には、『マネジメント軸』、『グローバル軸』の2本の基軸がぶれないことが大切ではないかという仮説を提示。 この2本の軸の周りに浮かび上がる要件として、ビジョン・思考力・アサーティブネス・セルフエンパワーメント・メンタルマネジメント・ダイバーシティなど兼ね備えた人材の育成方法についての考えを、弊社代表布留川より説明させていただいた。

こんな社員、うちにもいる?

『ケーススタディ: こんな社員、うちにもいる?』
ケーススタディでは、部下育成能力とグローバル視点の必要性を感じながらも現状維持に徹する管理職層の視点、現地マネージャーとの多国籍会議でなかなか存在価値を 示すことのできない日本人管理職に閉口する社長の視点とその背景を検証した。参加者からは、日本企業に多く見られる『企業ビジョンの稀薄性』や『技術畑の職人気質によるマネジメント能力の軽視』が原因として挙げられ、これからのマネージャー研修に求められる変革について活発な意見交換が行われた。

基軸を持ったコア人材の要件とは?

『基軸を持ったコア人材の要件とは?』
求められるコア人材の要件を的確にまとめた例として、東大EMPの定義とGE(ゼネラル・エレクトリック)社のグローストレイツをご紹介した。参加者の皆様からも、『自社で求める人物像そのもの』との声が多数上がる。そのようなすべてを満たす人材の育成にいかにアプローチしていくか? 『マネジメント軸・グローバル軸はトレーナブルである』という考えのもと、弊社の研修提供実績を3つのセグメントに分けてご紹介した。

【Check!】
今回、ご紹介した「コア人材としての「軸」を作る研修事例」

1. 国内での1年間プログラム
日本にいながらにしてグローバルスタンダードの舞台で活躍できる人材を育成する。受講者には、仲間と共に苦しい1年を乗り越えた達成感と連帯感が生まれる。

2. 半年間個別海外研修プログラム
語学学校・ミニMBA・ビジネススクールなど、各種研修機関を選定・組み合わせ、個別プラン提案。綿密な準備により、「自社→日本→グローバル」へと視点の広がり。

3. 国内半年研修+海外研修
国内研修+ニューヨーク大学などでミニMBAコースに参加。帰国後、参加者からは、グローバルを肌で感じることによる危機意識とモチベーションの向上が伺える。

第2部
『メンタルヘルスを考えた「働きやすい企業」への取組み』
日本オラクル株式会社  人事本部 シニアディレクター 宮之原 隆氏

働きやすい企業=ウェルネスの実現に向けて

『働きやすい企業=ウェルネスの実現に向けて』
第二部では、日本オラクル(株)人事本部シニアディレクターの宮之原氏より、『メンタルヘルスを考えた「働きやすい企業」への取組み』と題しまして人事ご担当者のお立場としての思いをお話頂く。「メンタルヘルスの問題を解決できるのは、最後は人が解決する。人と人が絡み、人の中で解決をする。人事担当者として社員に何ができるか、死ぬ気で考える」というメッセージを頂戴する。参加者の皆様は「働きやすい企業=ウェルネス」の実現を目指す宮之原氏の熱い思いに共感されていた。

ウェルネスが求められる背景とメンタルヘルスの問題の根本的な改善に向けて

『ウェルネスが求められる背景とメンタルヘルスの問題の根本的な改善に向けて
: 仕事・環境・人』

社内のウェルネスを保てていない割合は、決して多い数字ではないが課題として存在する。メンタルヘルスの課題は、起きた事象だけを追っても「できた傷」に薬を塗るような外科治療にしか過ぎなく、それ以上に必要な対策は「傷をそもそもできにくくする」根本的な改善が必要だと考えられた背景をご説明される。根本的改善に向けて3つのアプローチ「仕事・環境・人」をご紹介頂く。
「仕事面」:「技術のみならずヒューマンスキル、ビジネススキルを継続的に磨き、そもそもの人間力を向上させる」というマネジメントトレーニングにおける考えを紹介。「環境」:働くスタイルの多様化支援。「人」:独自のアプローチ、「タッチハートプロジェクト」や、産業医を社員雇用、EAPの導入・展開を通してのコミュニケーションの活性化と、社内外で相談できる場、そして社員と一番近くに接するマネージャーには脇田講師の「メンタルマネジメント・コミュニケーション」研修を提供

『脇田講師:
メンタルマネジメント・コミュニケーショントレーニングの導入、そして今後に向けて』

マネジメント層の強化として、なぜ脇田講師の研修を選択されたのか?3つのポイントがありました。①カウンセラーとしての経験、②コミュニケーションをベースにしたメンタルヘルス改善の内容となっている、③そして、脇田講師自身の、社会の危機的状況を「心から」なんとかしたいと思っている情熱2006年の導入以来、約120名が受講済み(全マネジメントの約55%、2009年6月現在)。アンケートの満足度結果は100点満点中の平均96.6点との非常に高い評価を頂いている。

「以上の多角的施策の成果は、様々な施策が、少しずつ機能・連鎖し、働きやすい企業・環境が実現しつつある。しかしまだまだ先の見えない変化が続くことを鑑みると、更なる施策強化と普及が必要と考えている。」

【参加者の声】

・自分の傾向の分析と、メンバーの傾向が異なるときの留意点や、サインを見つけたときの対処方法など、日常から有事までやるべきことが明確になった

・研修後に部下と内容を共有したことで、部下からも様々な告白を受けることができた。メンタルに関する知識を持っていることに、大きな安心感を抱いてくれたようである。

・自分のことを含め、くどいくらい参加者と話し合うのは抵抗があった。でも、最後には他人とは思えなくなったマネージャーとしてのストレスが軽くなった
『キーワードは「ずれ」』~自分が思っている「自分」と他人から見た「自分」の「ずれ」

『キーワードは「ずれ」』
~自分が思っている「自分」と他人から見た「自分」の「ずれ」

自分が思っている「自分」と、他人から見た「自分」では「ずれ」がある。「認知のずれ」は自分が良かれと思って実行することが、必ず他人が同じように喜ぶとは限らない。メンタルヘルスで苦しんでいる人を、雨の中で濡れながら佇む状況に例えると、雨の中で濡れて佇む人(メンタルヘルスで苦しむ人)に傘を差し掛けて「楽にしてあげよう」と思ったところ、「傘を差し掛けられた人」は「一緒に濡れてくれたほうが嬉しい」と思う場合もある。人それぞれ物事の捉え方に「ずれ、誤解、偏見」がある。本研修はその自分の「ずれ」を理解し、物事をどのように捉える「認知の傾向」があるかを自己理解していただく。そのために、コミュニケーションを活性化し、小グループでのディスカッションワークを通して多くの「気づき」を導き、学んで頂くことが目的。

『研修の4つのポイント』

①ストレスと生産性:ストレスは悪ではない。
負荷が低い状態は生産性が下がり、適度なストレスは成長に繋がる。ストレスはよいパフォーマンスには欠かせない。

②ストレスコントロール:ストレスのない職場は存在しない。
「なくすこと」が大事ではなく、「コントロールする」ことが大事。

メンタルヘルスの対応:自力で立ち直れないレベルの状況かどうか、問題を見極める。
病気の場合は別の対処が必要。

自殺について:メンタルヘルスとは異なる対応
いままではここまで重い内容に触れる必要性がないとの考えが人材育成担当の中でもあったが、触れずにいたら実際におこってしまった。その背景を踏まえ、敢えてこの重いテーマを入れている。今は、むしろマネージャー側から、「なぜ、この内容を新任マネージャー研修で触れなかったのか」という声が大きい。

【Check!】研修での気づきとは?

①自己理解の不足
②過大評価、過小評価、バランス感覚の不足
③自分軸 仕事に関する考え:そもそも仕事はなんだろう?日々のマネジメントって何だろう?

日々のストレスレベル、モチベーション、ずれ、自分のコミュニケーション上の問題点を考え、理解することにより「自ら傷を予防できる」。脇田講師の、ソフトかつユーモアにあふれる解説に、参加者の皆さんは爆笑の渦に巻き込まれつつ、マネジメントの本質として大事なことに気付かされる。

第3部
『メンタルマネジメント・コミュニケーション研修のご紹介』
脇田 啓司氏 グローバル・エデュケーション講師

ワーク!ワーク!ワーク!まずは体験しよう!

「ワーク!ワーク!ワーク!まずは体験しよう!」
まずは、2分間「最近気になっていることを」フリートーク。
【ルール】聞き手はなにもしない!困っている状況に、ソリューションしない、アドバイスもしない、「ぐっと我慢」否定しない。非言語でも、「納得できない!」というネガティブビームを発しない、真顔で聞かない。そして、一分間フィードバックタイムでは、聴く側がルール守れていたか?をチェック。 「ずれ」はここからすでに起こることを体感。話し手のフィードバック:「興味が薄いように感じた」、「冷たく感じた」聞き手の気持ち:「真面目に聴いていた」「真剣な話なので神妙にした」「話を聴いていたら、自分の気になっていることを思い出し集中できなかった」

自己理解の肝、「認知のアセスメント」を体験

「自己理解の肝、「認知のアセスメント」を体験」
「自分ならこう思う」と自分軸を基準に物事を捉える事が「認知」。「認知」を理解することにより、ストレス発生のメカニズムと普段のマネジメントの関係性を考えられる。「認知」を味覚に例えると、同じ味付けを「どう感じるか?」 人ぞれぞれの「甘党、辛党」の好みの違い。同じ事象でも、考えかたで感じ方が異なる。アセスメントに結果に基づき、自分の傾向を点数化&グラフ化し、可視化する。なぜ、その点数になったのか話し合う。 「なぜこの点数になったと思いますか?」「認知の違い」は数多くの「認知の違う」人と話しているうちに、始めは「我慢している」ものの、そのうちに真逆なタイプも「理解できる」ようになる。認知は変わる。認知の幅を広げることは可能。

【Check!】知らないところで多大な影響を及ぼす認知の傾向

承認依存度:「自分の価値」を「他人の価値」で測っているか?
愛情依存度:「人に愛されているかどうか?」
業績依存度:「仕事の業績」
完全主義度:「あなたの完全主義度」
報酬依存度:「報酬に対する感覚」
全能感:「責任に対する感覚」
自立性:「幸福を見出す能力」

7つの認知の指標には、ポジティブとネガティブ両側面の「傾向」がある。
自分がどの傾向を持ち、それが、逆の「傾向」を持つ人にどのようなインパクトをもたらすかに気づくことで、メンバーのマネジメントにおける注意点を見出す。

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VOICE 〜参加者から寄せられた感想〜

【布留川(弊社代表) 『コア人材としての「軸」を作るには?』】

  • 「軸」というキーワードは社内でも出ている言葉であり、参考になりました。(ITサービス)
  • ケーススタディは、自社の抱えている問題と非常に近く、有意義であった。(化学)
  • 海外売り上げの比重が高くなる中、経営者、社員、人事部のマインドセットのグローバル化が重要であると再考されました。(化学)
  • 今後、アジアを意識しているということもあるので、グローバルに活躍できるコア人材の育成も重要になってくると感じながら聞かせていただきました。(通信)
  • グローバル軸とマネジメント軸という話が印象的でした。今回、グループワークをやったおかげで、皆さんがトップのビジョン・ミッション・バリューの発信力に重きをおいていることを感じました。(サービス)

【宮之原 隆氏 (日本オラクル㈱人事本部 シニアディレクター)
『メンタルヘルスを考えた「働きやすい企業」への取り組み』 】

  • 『選べる』がコンセプト。とてもわかりやすかった。(化学)
  • 仕事・環境・人、それぞれのカテゴリーにおける対策を聞くことができ、大変参考になりました。特に複数の選択肢を準備するという点が勉強になりました。(通信)
  • オラクルさんの組織風土の強さが何か?大変興味を持てましてた。ありがとうございます。(製薬)
  • 働きやすい企業への取り組みが大変参考になりました。勉強会やマネジメント研修、また人事内の相談窓口など検討したいと考えます。宮之原様を人材開発のプロとしてお手本にさせていただきます。(小売)
  • (仕事面のサポートとして)勉強会の導入など、すぐに弊社でもやってみようと思います。(精密機器)

【脇田 啓司氏 「メンタルマネジメント・コミュニケーション研修のご紹介」】

  • 楽しかった。もっと具体的に聞きたいと思った。ぜひ我が社の研修にも導入してみたい。(商社)
  • 時間が終わってしまうのが惜しいくらい楽しいプレゼンテーションでした。すぐにでも導入したいです。(小売)
  • (体験した)アセスメントでは、自分の特徴がよく出ていて、自分と違う人に対しての理解に役立つと思いました。メンタルヘルスだけでなく、マネジメントのコミュニケーション能力にも必要だと思いました(サービス)
  • 自社のマネジメント層にすすめたいセミナー内容でした。(化学)
  • 本当に自然体で面白さたっぷりで話をして頂きましたので、逆に時間が短く感じたほどでした。メンタルの面談の際にとても参考になるポイントを分かり易く説明頂けて良かったです。(化学)

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PROFILE

脇田 啓司氏・プロフィール

脇田 啓司

略歴
グローバル・エデュケーション講師
シニア(中級)産業カウンセラー。立教大学社会学部卒業後、人材情報会社で企業の採用支援業務を担当。その後、バブルの崩壊でリストラ業務を担当。 その頃から、私たちの「働くこと」の意味が改めて問われていることを感じ始める。また、同時に社員の「心のケア」にも強い関心を持つようになる。 2000年より、EAPコンサルタント、メンタルヘルス研修講師、キャリアカウンセラー養成スクール講師として活動スタート。2006年より、フリーの研修講師 として独立。現在に至る。トレーナーとしての生涯のテーマは「ワーク&ライフバランス」受講者の「生き方」や「働き方」に深く関わり、心に響くトレーニングを目指している。
プログラム
メンタルマネジメントコミュニケーション、ワークライフバランスマネジメント、ストレスコントロール など

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担当
グローバル・エデュケーション 近藤

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