布留川 勝の人材育成の現場日記

G研報告:「人材育成企画アタマをみんなで刺激し合う4時間」

2014/01/28

グローバル人材育成

グローバル人材育成研究会(G研)

先日の月曜日に、第96回G研
『人材育成企画アタマをみんなで刺激し合う4時間』を開催した。

第一部では、私から、「2014年人材育成企画力をアップデートする4時間」
と題して、ロナルド・ハイフェッツの「適応を要する課題」「技術的な課題」か、
という視点から、人材育成の課題を話し合っていただいた。

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「適応を要する課題」とは、問題解決のために、自分自身や組織の思考様式や行動を
変えることが必要な課題のことである。
例えば、日々自分を環境に適応させていく姿勢がない、
自責ではなく常に他責、活気のない組織風土などである。

「技術的な課題」とは、問題解決のためにどのような技術やスキルを
習得すべきかが明確になっている課題のこと。
例えば、プレゼンが下手な営業、メールを書くスピードが遅い、部下のコーチングができないなど。

当日のディスカッションでは、ご参加いただいているみなさんが
直面している課題はどちらが多いか、ということを話し合っていただいたのだが、
下記のような意見が出た。

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<適応を要する課題>
・積極的に外に出て行き、自分が会社をリードするという人材があまりいない
・会社のトップはグローバルに関してやる気があるが、その下が育っていないのが現状
・日本人特有の価値観や仕事への取り組み方など、現法社員に理解してもらうことが難しい
・社内でグローバル推進派とドメスティック派で二極化している

<技術的な課題>
・プレゼンテーション能力やリーダーシップ力が低いため、日本では評価されている社員が派遣先では評価されないことがよくある
・言語力やマネジメント力の低さから、現地スタッフとのコミュニケーションでつまづく社員が多い
・現場で必要とされるスペックと人事部のスペック合致しておらず、外国人社員を採用したものの、現場では力が発揮できないケースがよくある

また、最近、よく「人事部が一番グローバル化していない、と言われる」
というご相談をいただくのだが、
「人事部の本当の意味でのグローバル化」についても当日お考えいただいた。

例えば、「他の国の人事上の課題にも興味を持つ事」、
「偏見をなくして、文化を理解すること」などは
もちろんのこと、それ以上に人事部として重要なことは、
国内のみならず海外拠点の各職務において能力を発揮している人材の
思考・行動特性を的確に掴むこと
だと言えるのではないだろうか?

例えば、赴任を控えている人材に対して、
その職務における成功する思考行動モデルを特定し、
その人材との行動特性を照らし合わせた上で人選を行うことで、ミスマッチを防ぐ
ことが出来るアセスメントがある。

次回G研では、この人材アセスメントについて詳しくお話するので、
ご興味のある方は、是非ご参加いただきたい。

第二部では、新里講師のファシリテーションにより、
『2014年に求められるリーダー像を考える』と題して、
リーダーシップ、フォロワーシップ、チーム力、
ビジョン、エンパワーメントについて皆さまにお考えいただいた。

新里さんは、私が心から尊敬している講師の一人で、
非常に才能豊かな、素晴らしい講師だ。
最近は講師から派生して、企業エグゼクティブから
新里さんにぜひコーチングを行ってほしい、というお問い合わせも多い。

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今回は2014年の新春企画としてディスカッション形式で、
各参加者が思うリーダー像について意見交換いただいた。

例えば「そもそもリーダーシップとは何か?」というトピックでは、
下記のような意見が出ていた。

・物事を多方面から俯瞰してみることが出来ること
・若手・中堅・管理職など階層に関係なく、自分の頭で考え、行動が出来ること
・周りを巻き込み、やる気にさせ、ついて行きたいと思わせる存在であること
・世の中の変化を見極め、そして組織を変えていくビジョンを明確に持っていること

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また、「最高のチームの条件とは?」というトピックでは、下記のような意見も出ていた。

・個々が協力し、信頼し合っていること、またチームに勢いがあること
・共有しているビジョンやバリューに対して同じ意識を持っていること
・個々の専門性が高いこと、またお互いの強みを最大限に活かし、弱みはお互いに補っていること

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パート2では私も後席で参加したが、
新里講師のファシリテーション力にはいつも驚かされる。
ユーモア溢れる語り口調で、気付いたときには参加者全員が、
自分の意見を活き活きと話してしまっているという、参加者の心からの言葉を引き出す名人だと思う。

また、新里講師がファシリテーション中におっしゃっていた、
「チーム力を強化するには、その人の役割を変える、または相手を変えたいと思うのではなく、まずは、自分が何を変えることが出来るのかを考えること」という言葉が印象的だ。

「この人についていきたい」と思われる理想のリーダーになるには、
まずは自分自身がチームとの関わり方を変え
最高のチームにするために自分に何が出来るかを真剣に問う事だと思う。
そんなことを改めて思った一日であった。

<新里講師とディレクターの福田と>
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