事例インタビュー:機械系メーカーが10年以上続ける新入社員『全員参加』の海外研修 - 人材育成研修・セミナーならグローバル・エデュケーション

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事例インタビュー:機械系メーカーが10年以上続ける新入社員『全員参加』の海外研修

2024/12/23

こんにちは、グローバル・エデュケーションです。

「海外展開を進める中で、グローバルな視野を持つ新入社員を一人でも多く採用したい。でも、人手不足が続く今、どうやってそんな人材を採用し、育成していくか……。」これは人事担当者様にとって、共通の悩みではないでしょうか。

そこで今回は、日本有数の機械系メーカー様と一緒に取り組んでいる『全新入社員派遣の海外研修』についてご紹介します!

新入社員のグローバル感覚とチャレンジ精神を高める海外研修プログラムとは?

・派遣者:新入社員全員
・期間:2か月
・派遣国:イギリス、アメリカ、カナダ など
・目的: ①海外展開を牽引できる若手人材の早期育成
     ②グローバルコミュニケーション力の強化
     ③グローバルビジネスの基盤となる異文化体験

そこで、本プログラムの特徴や効果について、人材教育担当のA様に、当社代表の福田からインタビューさせていただきました。

「英語なんて。。。」という社員が変わる2か月

福田:全新入社員を派遣するという大規模なプログラムの導入や運営において、さまざまな挑戦があったかと思います。その中で、御社の早期グローバル人材育成への本気度を強く感じています。

A様: 確かに、新入社員全員を海外研修に送ることは挑戦ですが、その分、とても価値のある取り組みです。優秀でも、海外旅行の経験がない社員が多くいます。また、理系の社員が多いため、英語を早い段階で避けてきた人もおり、「英語ができたって技術の何に役立つんですか」と思う者もいるんです。

ただ、「何かを深く掘っていくためには『幅』を広げる」必要があると考えます。自分もこの会社に働いて約30年経ちますが、商品(機械)の納入立上げや、新商品開発のネタ探し、PRなどのために、国内外を問わず飛び回っていました。専門的な技術の知識一筋ではなく、横割りで色々な業務に携わってきたからこその学びは多かったと思います。
こういう自分の経験からも、海外に行って視野を広く持ち、自身の考えを発信、実現できるようなマインドセットを持たせたいという思いがあります。

そのため、このプログラムでは、単に英語を学ぶだけでなく、異文化理解や交流を大切にし、現地でしか体験できないことをグローバル・エデュケーションさんと協力して組み合わせています。そして、派遣者のみなさんから「行って良かった」と言ってもらえることが多く、とても嬉しく思っています。


解説: 特別レッスン3つの特徴

本海外研修では、同じ学校に通う社員(3〜6名/校)のみを対象とした特別レッスンを3つ設けています。

①異文化間コミュニケーション
渡航期間の前半では、現地の講師の指導のもと、異文化間コミュニケーションについて学ぶことができます。日中は多国籍な環境で授業を受け、また現地のホストファミリーと生活を共にする中で、価値観や習慣の違いから摩擦が生じることもありますが、それも貴重な学びの一環です。

この異文化間コミュニケーションレッスンを通じて、まずは体系的に異文化間の違いを学んで頂きます。

②現地企業訪問
同じ業界に属する総合メーカーの工場見学を行い、現地の社員と話す機会を設けることで、海外ビジネスとの違いを実感して頂きます。この海外研修は、企業の海外市場拡大を促進する目的が背景にありますので、企業訪問を通じて新入社員には想像がしにくいグローバルビジネスの解像度を上げることを目指しています。

イギリス:ロボット関連会社への企業訪問①
イギリス:ロボット関連会社への企業訪問②
博物館でカナダ製造業の歴史を学ぶ

③自社製品プレゼンテーション
渡航最終週には、クラスメイトや講師の前で自社製品のプレゼンテーションを行います。自社の製品について英語で説明し、会社や自身の業務内容をしっかりと伝えられるようになることを目標に、日々の授業に取り組んでいただきます。将来的に海外出張や海外赴任の機会が訪れる日のために、実践的な表現方法を練習頂きます。

プレゼンテーションの様子

10年間の継続実施が示す効果とは?

福田:深く何かを追求するために幅を広げる・・・特に変化が速い今の時代には、すごく重要なコンセプトですね。しかも、それを10年間継続していらっしゃるのは本当にすごいことだと思います。続けてきたからこそ、感じられているものはございますか?

A様:実は、つい先日2ヶ月の研修後に人事や先輩社員に向けて行う派遣者の最終成果発表があったんですよ。必ず派遣者全員に英語で一人ずつやってもらうので、その時の発表の様子から2か月に取り組んできたものが感じられ、とても印象的でした。

この海外研修の取り組みは10年以上継続しているので、成果発表に参加している先輩社員もこの研修を過去に受けています
海外業務に関わっている先輩社員から、「自分も10年前に海外研修に参加していて、今の業務に役立つ大変いい経験だった。」というコメントを派遣者全体にしていたり、英語で質問し合ったりなど、今年の研修成果だけでなく、これまで積み重ねてきたものも一緒に感じられる時間になりました。

「2ヶ月だけで何が変わるの?」と思われることもあるかもしれませんが、2か月で劇的に変わることを期待というよりは、地道な積み重ねの第一歩として、そして研修を毎年やることで「層」になっていくことの強さはとても大切な成果だと思います。

福田:「層になっていくことの強さ」、とても興味深いです。どういったところで強さを感じられますか?

A様:会社では海外事業拡大の方針を打ち出していますし、これからの機械系メーカーの業績はやはり海外売り上げにより大きな影響を受けるので、やはり未来投資をしっかりできていることは強みだと思います。海外研修を受けている層は、海外業務へのハードルが低くなっていますし、実際に若手の時から海外で活躍できている社員もたくさんいます。

また成果発表の時も実感しましたが、カルチャーが浸透して、おのずと10年先輩の社員とも繋がりができるというところも大きな利点になります。実際、海外研修を担当している当社の人事部の社員の中には、この海外研修に行ってきた者もいるので、派遣者の気持ちに寄り添ったり助言したりすることができます。

また層を作っていくという意味では、採用対策にもなっているかなと感じます。10年以上新入社員全員を海外研修に送っているということは実績としてあるため、少なからずグローバル感覚がある優秀な人材を集めているという点で良い方向に働いていると思います。

福田:確かにそれは御社ならではの大きな強みですね!当社も微力ながらサポートすることができ、大変嬉しく思います。

A様:実は、今回このインタビューを受けることになり、人事内でグローバル・エデュケーションさんの印象について聞いてみたんですよ。
IT活用も進んでいるし、同時にアナログなことでも対応もしてくれるので安心。」
煩雑な業務、無理なことも信頼して頼める」などなど、
全員からポジティブなフィードバックしかありませんでした。
御社で担当してくださった派遣者の中で、現在人事として働いている人もいるのですが、「自分のことを覚えていてくれて、すごく嬉しかった」といってました。
都市や学校の特色を捉えてのプログラム提案、学校の申込み、ビザの手配、企業訪問の手配など渡航前の手続きや準備も細かくサポートいただきましたし、渡航後も定期的にヒアリングなどを行い、現地で困った派遣者にご助言いただいたりなど丁寧にサポートいただいて、本当に助かってます。

福田:ありがとうございます!引き続きお力になれるよう努めて参ります。

今回のインタビューを通じて、本取り組みがグローバル人材育成に大きく貢献していることを改めて実感いたしました。派遣人数の規模を問わず、「海外研修をどのように始めればよいかわからない」といった企業様にも、専門的かつ丁寧なサポートを提供しております。海外研修の導入をご検討中のご担当者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください!

◆インタビューアー:当社代表の福田

グローバル・エデュケーションアンドトレーニング・コンサルタンツ(株)代表取締役
ウィスコンシン州立大学卒。大学卒業後人材育成の会社に入社し、新人賞をとるなどして活躍するも、バブル崩壊に伴う業績悪化で他業界に転職。そこで、自分が人材育成の仕事が好きであることを再確認し、業界に戻り6年勤務しながら、本質的なグローバル人材育成への興味を深める。2000年に自分で場を作ることを決意、独立。以来、講師、コンサルタント、経営者としてクライアント400社のグローバル人材育成を支える。各分野の一流の方々との協働の中で一つ一つの目的に基づいた企画や運営を重ねてくることで、参加者の人生に大きなインパクトを与え「あの研修なしには今の自分はいない」と言っていただくことが無上の喜び。

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