布留川 勝の人材育成の現場日記

プレミアム分科会ご報告:適職マッチングの力とは?

2016/05/20

アセスメント

先日、少人数限定で実施しているプレミアム分科会
『営業の生産性を2.5倍高める「適職マッチング」の力とは?
~デキる営業マンと、そうでない営業マンの違いを可視化するアセスメント~』
を、プロファイルズ株式会社 福島竜治氏をお招きし開催した。

<その職種にマッチしているか?が最も重要な指標になる>

自社の人材が継続的に成果を上げるために必要なことは、スキルや能力、性格だけではない。
どんなに能力が高くても、その人材が成果を最大化できる職務でなければ生産性が期待できない。
具体的には、スキル・文化・職務が重要な3要素となる。

そこで、適職マッチングを実施するための一例として、採用や人材配置の意思決定において科学の力を活用する人材アセスメントツールProfileXTをご紹介した。
これは、「思考スタイル」、「行動特性」、「仕事への興味」の 3 つのセクションからなる評価・測定アセスメントだ。実際にご参加いただいた皆様には事前にアセスメントを実施していただき、その結果を基に適切な職務や環境で働くことへの課題を議論頂いた。

ご参加いただいた皆様の主なご参加理由としては、
♢ハイポテンシャルな人材を早く見つけ、タレントマネジメントを本格化させたい
♢中途採用を中心に採用活動をしているが、定着率が低い
♢人材を育成する上で、どういったロールモデルを作成し、活用するのかが社内で課題となっている
♢異動先でのミスマッチで能力のある人材が退職し、社内でリソースを最大化できていないと感じている

などが挙げられた。
算出された数値を基に、同じ数域を持つ人材を配置することでその人材の潜在能力と能力発揮に適した環境を定量定期に見極め、意思決定の一助にする
ここで生まれる懸念として大きく二つが挙がった。

①「人材配置の多様性が損なわれるのではないか?」

この懸念に対しては、同じカテゴリーの中で会っても個々での偏りは存在するため、適職な人材の集まりの中に多様性は担保でき、組織の生産性を高めることが出来るのである。

②「意図的に適職と多少異なる配置をし、ストレッチをさせることで後発的にマッチングさせていく必要もあるのではないか?」

このパターンも当然有り得る。しかし意図しての配置であるならば本人への徹底的なフォローが不可欠であり、上司が次にどんな職務につけばその人材が力を発揮できるのか、KPIを示す必要がある

このような分析アセスメントは人材配置の前段階からおおよその適職度をマネージャーが把握できるため、意思決定の大きなサポートとなる。しかし当然、数値はすべてではない。
アセスメントツールを活用した上で、部下への「承認」「傾聴」「説明の具体性」が担保されて初めて、相対的な「適職マッチング」が実現されることを強調したい。

プレミアム分科会は少人数限定開催のため、各社の課題事例を細部までふんだんに共有し、深い議論が出来る。ご参加いただいた方からは「業種は異なっても、他社も同じようなことで悩んでいる、ということが大きな発見であった。もっとこういった議論を蓄積し、アセスメントなどの判断基準を明確に設けていく必要性を感じた」といった感想を頂いた。

タレントマネジメントを経営と結び付ける視点が、今後さらに求められてくると肌で感じた濃厚な時間であった。今後弊社でも、定量的なアセスメントを強化し「世界で活躍できる人材」の精度を高めていく次第である。

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