布留川 勝の人材育成の現場日記

1月25日(金)に第177回G研「カギは、”クリアイメージ×シンプルストーリー” 目に見える変化を実現させる変革リーダーシップ!」を開催した。

今回は、コカ・コーライーストジャパン株式会社において30社の大統合を常務執行役員として率いた石坂講師を迎え、参加いただいた皆様と一緒に、日本企業の課題と変革リーダーの育成には何が重要なのかを議論した。

日本企業での2種類のリーダー育成体系

私はグローバルリーダーの育成に携わってもう30年以上経つが、日本企業には下記の2種類のリーダー育成体系があると考えている。

⑴ 日本人向けリーダー育成プログラム:よく「経営塾」と呼ばれるもので、主に教養や思考力、ビジネス提案力が中心。タフな日々の仕事をこなしながらも、相当な学習時間を課せられるコースが多く、精神的にも体力的にもリーダーとして耐えなければならない。

⑵ グローバルリーダー育成プログラム: 日本人のリーダーをグローバル化するためのプログラム。実際にリーダーシップを発揮する場が多国籍・英語環境なのだから、最初から英語で学ぶべき、という考えのもと、英語でリーダーシップやフレームワークを学ぶ研修。

日本企業には、1)の経営塾に出る人が次の役員候補で、2)のグローバルリーダー育成プログラムに出るのは、若手やその次のレイヤーの人たちという暗黙の了解があるように思う。ただ、この長年の慣習は本当にそれでいいのだろうか?ビジネススクールや多国籍会議での日本人のプレゼンスを嘆く声を聞くたび、疑問が増してくる。

グローバル企業は、世界中にどんなタレントがいるかを把握し、彼ら・彼女らをどうリーダーとして育成していくかを考えていく必要がある。そのような時代に、「日本人による、日本人のための、日本語でのリーダー研修」は、どうも時代に逆行しているように思えるのだ。Global company based in Japan (日本にあるグローバル企業)を目指すはずが、Japanese company operating overseas(海外拠点もある日本企業)に留まってしまう企業が多いのは、ここにも理由があるのではないかと思う。ただ、もうそれではグローバル競争には勝てない。

 

企業変革が進まない理由は、WhyやWhatを明確にしていないから

石坂講師のコースは実に面白い。経歴も面白い方なのだが、実際に変革を率いてきた人の話には、迫力と説得力がある。チェンジマネジメントは実際には泥臭い仕事も多い。やはり実際に改革を実施された方、大胆な施策とそれを実現するための地道な努力を続けてきた人が語ると、リアルで迫真に迫ってくるのだ。

石坂講師は、企業変革が進まない理由は、WhyやWhatを明確にせず、who, when, where, how から議論して時間を無駄にしていることが多い」からだという。なぜ改革の必要があるのか、何をするのか、明確なイメージがないと人は変われないし、力を集中できない。これは、私もまさにその通りだと思う。私のコースであるパーソナル・グローバリゼーションでも、「なぜ自分をグローバル化する必要があるのか?」それを腹落ちさせないことには、人は変わらない。

変革のWhy, Whatを伝えていく上で重要なのは、“Strategic Big Picture”だと石坂講師は言う。分かりやすいイメージとシンプルなストーリー。それを何度も繰り返し、イメージできるように伝えていくことが重要だ。当日は、5つのボトラー社の合併により、世界5位、アジア1位のボトラーになったコカ・コーライーストジャパンでの変革のストーリーをお話しいただいた。「変わらない日本」だったはずが3年で大きな変革を遂げたということで、世界中の人事部門から問い合わせが相次いだという。

研究会終了後は、お越しいただいた人事ご担当者様同士の懇親会も開催した。研究会では時間の都合で話せなかったことや聞けなかった疑問など、お越しいただいた方々には喜んでいただけたのではないかと思う。このような懇親会は今後も開催していきたいと思っているので、ぜひお越しいただきたい。

こちらは、石坂講師、専務の福田と3人で撮った写真。石坂講師はさっとポーズが決まるところもエグゼクティブらしい。

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