布留川 勝の人材育成の現場日記

パラダイス鎖国

2010/01/01

エッセイ

あけましておめでとうございます。
新しい年が皆様にとって佳き年でありますようお祈り申し上げます。

本年も「グローバル&自立型人材育成』に邁進してまいりますのでよろしくご指導お願い申し上げます。

年明けの「朝まで生テレビ」でパラダイス鎖国について議論があった。少し長くなるが、パラダイス鎖国をウィキペディアから引用する。
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国やある地域がその国の国民またはその地域の居住者にとって過度に住みやすくなってしまい、諸外国や他の地域において起こる出来事、文化などに興味を持つ必要がなくなって、他国にみられる価値観の多様性を受容する流れとは反対の方向へ向かい、事実上の鎖国状態に陥っている状態を表す言葉。
この言葉は、アメリカのシリコンバレー在住で、ENOTECH Consulting社代表の海部美知が紹介した。

2008年1月のダボス会議における「Japan: A Forgotten Power?」(日本は忘れられた大国か?)のセッションでは、国際的に日本の内向き志向が指摘されていた。日本における生活の便利さや市場にあふれる製品の豊富さに加え、日本独特の文化や考え方を理解し提供できるのは日本であることに国民は気づいており、多くの日本人は諸外国へのあこがれも昔ほどは持たなくなってきている。

また、日本市場が規模としては世界でトップではないもののそこそこの規模を持ち、企業も日本国内をマーケットにした製品開発や新製品提供に満足してしまい、諸外国との競争力を無視した価格が高いままの製品を送り出している。日本国民もそれを受け入れている状況があり、外の世界に目を向けない日本人はそのようなビジネスモデルに疑問も呈さない。

これら、日本における日本人の独特な国内向きの性向を批判的に表す言葉として、パラダイス鎖国という語が使われた。
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司会の田原総一郎氏の発言の中に、最近の外務官僚のホンネは海外勤務は1度はいいがそれで十分というようなパラダイス鎖国的傾向がでている、というものがった。
これはうなずける。なぜなら、外務官僚と学生時代に机を並べた商社、金融機関、メーカーなど大手企業のエリート社員にも、まったく同じ傾向が見受けられその問題が顕在化してきているからだ。経営陣が生き残りをかけてグローバル展開に打って出ようとしても、若手はもちろん幹部でさえ「笛吹けど踊らず」なのだ。これには経営陣も頭を抱える。

まさか外務官僚の意識がそこまでとは思わなかったが、数10年前は世界を舞台に働けることに夢を持って入社する若者で溢れた大手商社でさえももその傾向が見られるのは根深い問題が見え隠れする。

ヒト以外に資源のない国の人材が、パラダイス鎖国化し、中国など新興国の人材はグローバル市場で戦い、協働する気概を持って日夜「自らのグローバル人材化」の自己研鑽に励む、という構図は10年後にどのような結果を生み出すのであろうか?

本年も私はこの課題に本気で取り組んでいきたい。


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