布留川 勝の人材育成の現場日記

エンジニアのためのミッション遂行型新興国研修@フィリピン

2015/08/07

海外研修(若手・中堅)

昨年6月にもご導入頂いた大手IT企業様よりフィリピンでのミッション遂行型研修(別名「ミッション・インポッシブル」研修)を今年もご導入頂き14名のエンジニアが参加した。
英語力・所属・年齢は様々であり、英語力はTOEIC400~700点以上まで、また入社3年目の若手から15年目のベテランまでと幅広かった。手上げではなく全員が各部署で指名されての参加且つ参加者の中の6名は海外へ行くのが初めてであった。初めての海外でただの旅行ではなく「ミッション」が課されていくのだから、緊張感は想像を超えるものがあっただろう。

今回のミッションはマニラにアジアオフィスの拠点を置く、ソーシャルメディアマネジメントサービスを提供する会社に協力頂いた。フィリピン市場でのニーズを知り、クライアント候補を選定、もしできればアポも取って来てほしい、というハードルの高い要望を頂いた。クライアント対象としてレストランを指定されており、チームに分かれレストランに次々と訪問していく。4チームに分かれ、各チームにフィリピン人参加者が1名入り常に英語で会話できる環境を用意した。

昨年同様に計7日間でフィールド調査・データのまとめ・翌日の準備・協力会社への提案まとめを全て行った。各チームそれぞれ違った波があったが、日々、①打ちのめされる②大きな気づきを得る③深い自信につながる瞬間に出会う、といったサイクルを回すことで1人1人が着実に自信をつけていった。

元々今回の目的として、クライアントからご依頼頂いていたのは、海外業務や英語に対して前向きに感じることや、異文化コミュニケーションを体感することであった。その目的は、「海外で働きたい(海外初体験の参加者2名からの言葉)」や英語を学習し続ける、などのコメントから達成できたことが分かる。元々の目的以外で達成したことがあった。

・武者修行:
猛暑且つ台風のマニラでレストランを何店舗も周り、何度も断られながら次の策を考えた。
精神的にも体力的にも厳しい状況の中、何とか提案をまとめなければいけないというプレッシャーとの戦いの日々だった。

・チームワーク:
チームワークは1つ目の武者修行と深くつながっている。辛い思いを一緒に乗り越えた仲間であり、
難題なミッションに頭を突き合わせて取り組んだ仲間でもある。お互いを尊敬し尊重し合う姿には感動を覚えた。最後にはチームメンバーへの感謝の言葉が多く聞かれた。これは日本人同士で特に見受けられた

フィリピン人参加者との初日は、全く打ち解けられなかった。どう声をかければ良いか分からず、目も合わせられなかった。関係が最も近くなるのはフィールド調査。フィリピン人参加者がこの研修で最も感動したこととして語ったエピソードがあるので紹介したい。

フィールド調査では、
①レストランのオーナーやマーケティング担当に直接インタビューをする ②ミステリーショッパー(お客の振りをしソーシャルメディアをどのように使っているか聞き出す) ③目視調査(店内でソーシャルメディアをどのように宣伝しているか)の3つ方法があった。

①のインタビューは特にハードルが高く、1日目はフィリピン人参加者が主にインタビューを行った。
2日目にフィリピン人参加者が”Would you like to try interviewing yourself?”と日本人だけで挑むことを提案したところ、”Why? Why?”と戸惑いと不安が入り混じった反応だった。しかし意を決して日本人のみで挑んだところたくさんの情報を得ることができた。丁度台風が来ており土砂降りの雨の中、フィリピン人参加者の元に戻ってきた時には、”I am so confident!”と満面の笑顔であったことが、そのフィリピン人参加者の記憶に焼きつき、心から嬉しいと思える瞬間だったと語っていた。

上記の2つのことで2つの”C”が培われた。それはConfidence & Courageである。
たった1週間で、怖気づく時間もほとんどない中で思い切って新しいことに飛び込むことの繰り返しと、それによる日々深くなる自信は、一目瞭然であった。

この機会を「自分への投資」と明確に理解し、成果発表会のためだけにマニラまで飛んでくださった常務の方に、感謝の気持ちを述べている方が多くいらっしゃった。

「これからどのように会社に恩返しができるのか?」と悩む研修生に伝えた常務の言葉が感慨深かった。

「教育とは成果が分かりにくいものである。帰国してすぐに成果が出るかもしれないし、1年後、10年後に出るかもしれないし、出ないままで終わってしまう人もいるかもしれない。」

研修前から確実に変化を遂げた14名のエンジニアの今後の活躍に期待したい。

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