布留川 勝の人材育成の現場日記

大阪G研報告(147回)後編 「どうする?!40代からのキャリア開発」

2017/06/02

グローバル人材育成研究会(G研)

ダイバーシティ

リーダーシップ

前回のブログで5月12日(金)に実施した大阪での研究会について書いたが、今回は、その後編に登壇いただいた斧出吉隆講師のパートについてご報告したい。

斧出講師は、P&Gジャパンで人事キャリアをスタートさせ、その後、ユニバーサルスタジオジャパンの組織構築をリードし、日本マクドナルドの執行役員人事本部長の経歴などを持つ講師である。グローバル企業を日本側の視点から見て、そして実際にマネジメントを行ってきた観点から、どうすれば日本人をグローバルで通用するリーダーに育成できるのかを身をもって深く理解されている方である。

今回は、「40代からのキャリア開発」として、環境変化も激しく、ポスト不足である状況で、40代からどのように自分らしく輝けるキャリア開発を行っていくのか、アセスメントやワークを交えながら、セッションをご体験いただいた。

実際のところキャリア開発を行う際、自分一人で切り開くことは非常に難しいといえる。そして多くの場合、その扉を開けてくれるのは上司であり、その上司を上手く巻き込んで、彼らとの良い関係性築いていることが自分のキャリア開発にもつながる。

今回は、キャリア開発を行う上で重要となる「行動アセスメント」を実際に皆さんに記入いただいた。このアセスメントは、上司とのダイアローグを深め自分の強み、弱みを把握するために効果的である。

そしてこのアセスメントのもう一つの特徴は、本人及び上司が強制分布(例:1点は2つ以上、5点は3つ以上など)を用いて記入するため、自分では出来ていると思っているが、上司との認識が違う面があったり、自分自身が見えていない強化ポイントに気づくことが出来る点である。

例えば、アセスメントの内容の一部としては、下記のような質問項目がある。

・自分の所属チームをどの様なチームにしたいのかを明確に説明できているか?
・「具体的で・計測可能・チャレンジング・期限」が明確になっている目標を設定しているか?
・キーとなるステークホルダーは誰なのか理解し、サポートしてもらえるように行動しているか?
・パフォーマンスを改善し、より価値の高い仕事ができるようにワークスキルを向上させているか?
・チームメンバーの他部門の人の話を真摯に受け止め真剣に聴いているか? など

これらの項目に本人及び上司が答え、その後、「自分の強み」、「改善ポイント」、「上司とのギャップ」などを分析し、キャリア開発に向けた具体的な行動プランを作成する。もちろん上司もそのシートにコメントやアドバイスを記載する。

斧出講師も研究会で言っていたように、40代のボリュームゾーンでは、ポストにも限りがあるため上に登るだけのキャリアを追うことは難しくなってきている。どんな自分になりたいたいか?、自分の強み・弱みとは何か?を、把握し、同時に上司を巻き込んで、自分自身のパフォーマンス(スキル)を常に向上させていくことがキャリア開発=自分の人生の満足度にも繋がるのだ。

最後に、今回参加された人事の方からは下記のような感想いただいたので共有させていただきたい。

・当社でも40代が元気がなく風潮として社員全体のやる気が低い様に感じるので、この様な研修で組織が活性化されると良いと思った。斧出さんは講師としても魅力があり引き付けられた。

・役職なしのベテラン社員のモチベーション向上には大きな課題を感じているため、ヒントを得られた。

・演習も具体的で、またご自身の経験談からも学びが深かった。普段忙しい上司も真剣に部下の強み弱みを時間を取って考えることが出来るので、特にこのアセスメントは効果的であると思った。

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